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預貯金とリスク資産ネタを備忘録代わりに記録します。

個人型確定拠出年金に敢えて否定的な見方をすると。

2017年1月から、個人型確定拠出年金の利用対象者が拡大されますね。

様々なメディアで、「サラリーマンは確定拠出年金で節税できてお得だから絶対にやった方が良いよ!」という論調ですが、友人から相談を受けたことをきっかけに、公務員はどうかということで、勉強してみました。

その結果、私だったらナシだな…と思ったので、理由を書いていきます。


(1)拠出できる上限額が少ない

    掛金全額所得控除というのがメリットで上げられていますが、公務員の確定拠出年金は年間の限度額が14.4万円です。仮に30歳から60歳まで限度額いっぱいまで積み立てて、30年間運用したとしても、合計の元本は432万円。これは、いくら複利の力が働いたとしても老後資金にしてはそんなに大した金額ではないような気がします。


(2)コストが高い

    個人的に、これがお勧めできないいちばん大きな理由です。

    金融機関によっては毎月の積立額に対し500円以上も手数料を取られ、ファンドのラインナップも少ない。そんなところは選ばなければ良いのですが、それでも毎月ある程度は手数料を取られます。果たしてそれ以上の利益を運用で出せるかな。自信がありません。


(2)受取時に税金がかかり、節税ではなく「課税の繰り延べ」。

    掛金が全額所得控除になるという話ですが、受取時にはばっちり課税されます。将来的に課税されるので、課税の先延ばし、つまり繰り延べですね。もちろん、所得控除で現在の手取り金額が増えるのはその分投資の余地が増すということなので、大いに意味があります。そこに価値を感じるのであれば利用価値はありそうです。また、年金にするか退職金にするかで計算方法が変わり、受け取り方によっては実質非課税にすることもできるようです。

    あくまで現在の制度が30年後も継続していると仮定の上での話ですが。当初は掛金が全額所得控除=超お得!と感じたので、真実を知るとがっかりです。


(3)転職時の移管が結構面倒臭い。

     同じ職場にずっと勤めている保証なんて、少なくとも私の周りではないです。


(4)60歳まで引出しができない。

     60歳近い人なら良いかもしれないけれど、(3)と同様不確実な要素が大きい20〜30代にはきついのでは。


    ということで、公務員の方は制度が有利な方向に変わらない限り、ETFでも積み立てておいた方が良さそうだなと思っています。

    民間企業にお勤めの方で金融機関の選択が自由であれば、コストの安い金融機関で上限いっぱいにやるのがおすすめです。